▼女装学 日本聖公会中部教区 司祭 後藤香織様との対談
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2.声について



後藤さんは高くて透き通った綺麗なお声ですね。
後藤 本当はバリトンで響く声なんですよ。
え!想像できません!!
(後藤さんはとっても透き通った高いキーのお声なのです)
後藤 礼拝で牧師の仕事をしていますと、低音で響く声の心地よさがお好きな信徒さんたちが結構いらっしゃるのです。
牧師さんの声は聞いていると、まるでその空間に漂うような心地よさがありますね。
後藤 私としては違和感があったのですが、皆さんの気持ちを考えるとバリトンの落ち着きのある声のほうがいいのかなと思っていたのです。
今のお声に統一することにされたのはどうしてでしょうか?
後藤 ひとつは、声から私を男性として見る方がたくさんいらっしゃることです。日常的にスカートを穿いていることに対する抵抗を皆さん凄くもたれてたのです。
埼玉医大の先生等にご相談しましたところ、「むしろ完全に女性で通したほうが皆さん納得するはずです。その場その場で対応していくと、どうしても男性なんだというイメージが、最初からあなたを知っている人から抜けないので、女性で通したほうが受け入れてもらいやすいですよ」と、アドバイスいただいて。私も相手の気持ちを考えて声を使い分けて対応していましたが、そうすることで返って男性イメージを払拭できない方々もいらっしゃって・・・
なるほど。
後藤 自分の気分で男性の声と女性の声とのスイッチを切り替えることがあっても良いと私は思うのですが、今の社会的状況から考えますと、それは許されないという意見を頂くことが多いのです。

次回は【カミングアウトの裏側】のお話です
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