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楽しいショッピング
4P
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皆さん、今日は。
前回は好みのスカートがあり、それから好みのトップスもゲットできそうですね。それで
は最終回、ご試読のほどをよろしくお願いします。


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店員さん;「このノースリーブと合わせるとこんな感じになります。」

といって店員さんはガラス台の上においてある白のスカートとあわせて、ノースリーブを
スカートの上にくるように、つまり実際に着た時と同じように上にノースリーブ、下にス
カートを置いた。こうやって上下で合わせるとよりはっきりとわかる。
 上は青で下は白。しかしノースリーブのフリル、レース、ボタンが白なのでスカートの
白と非常に調和している。又ノースリーブの裾レースとスカートの裾レースも同じように
白で調和しており、それらが全体的にやさしさと可愛らしさと美しさを奏でている。
 僕はそれを見てやっぱり白がいいのかなって思った。

僕;「わぁ〜。よく合いますね。この組み合わせ。やっぱり白がいいのかな〜。」
店員さん;「はい、そうですよね。それでは今度は黒とこのノースリーブを組み合わせて
みましょうか。」

といって今度は同じように黒のスカートと組み合わせた。

今度はトップスの甘い感じが黒のスカートで下にくる甘さをグッとおさえている感じだ。
その分、スカートを黒にすることにより華やかさがトップスだけとなり、その分トップス
が引き立ってくる。つまりスカートが控えめになる分ノースリーブが際立ってくるが、そ
の華やかさが黒のスカートのために大人の雰囲気を奏でている。
 先ほどの白のスカートなら全体的に甘い香りと雰囲気を出しているのに対して、黒のス
カートは下から上にしたがって少しずつ華やかさを出して、上のノースリーブを良く演出
している。黒のスカートのほうがノースリーブのフリルやレースがより際立って見える感
じだ。

僕;「わぁ〜。黒との組み合わせもいいですね〜。黒と組み合わせると大人って感じがし
ます。スカートのレースは白のほうが目立つけど、黒との組み合わせによりノースリーブ
のフリルとレースがより際立つんですね。」
店員さん;「そうなんですよ。白+白だと全体的な華やかさが、白+黒だと少しおとなしく
シックになるんですが、ノースリーブを引き立たせるんです.」
僕;「はい、そうですね。でもやっぱり迷いますね。」

僕はその時店員さんが着ているトップスがこのノースリーブと同じなものと気がついた。

僕;「このノースリーブ、スカートに凄く合いますね。ひょっとして今店員さんが着られ
ているトップスもこのノースリーブと同じものですか?」
店員さん;「はい、私が今着ているのはこのノースリーブとスカートと同じものです。私
のは7号でこれより一回り小さいのですが、デザインや色は全く同じです。」
僕;「う〜ん。やっぱり実際に人が着ているのを見ると臨場感がありますね。どんな感じ
かよりわかってきました。」
店員さん;「はい、私の場合はこのノースリーブの下に、茶色のインナーを組み合わせて
います。」

僕はそういわれて店員さんの首の回りを見ると、確かにノースリーブの下に茶色のインナ
ーがあることに気がついた。今言われて初めてわかったのだが、それまでぜんぜん気がつ
いていなかった。
 改めてノースリーブをみると首から胸の部分がVの形にカットがされ、意外とその空き
が大きい。確かにこのまま着るとこの空きの部分が変にあるので、インナーが必要だなっ
と思った。
 夏ならこのくらいのカットでもおかしくはないが、今はまだ春。このままでは寒い。や
っぱりインナーも必要。そう考えるとこの店員さんが今着ているものを、そのまま求めれ
ばいいのかなって思ってきた。

店員さん;「インナーは茶色のほかに黒、白、ベージュ、青、赤と取り揃えております。」

といってインナーも2,3点出してくれた。

僕;「やっぱりインナーは洋服のノースリーブとスカートが映える様に少し地味な色を選
んだほうがいいのですかね?」
店員さん;「そうですね。やっぱりこのノースリーブとスカートはどちらかというと目立
つほうですから、インナーまで明るい色にすると明るさがぶつかってしまうと思います。
私は茶色で合わせたのですが、ベージュや白でもよいと思いますよ。
 又スカートを黒で選ばれるのであれば、インナーを思い切って黒にするのも1つの手だ
と思います。」
 
そういって店員さんは黒のインナーに青―白のノースリーブ、そして黒のスカートとの組
み合わせを選んだ。
 今度はやや黒が目立ってきた。黒のインナーを合わせることにより黒のスカートが少し
自己主張してきたって感じだ。

僕;「又変わってきますね。黒のインナーで黒のスカートがやや派手めになったみたいで
す。シックに決めるならインナーは茶色かベージュがいいのかな。」

そういって僕は積極的にインナーを黒から茶色やベージュに変えてみた。
そうなるとやっぱりスカートが大人しくなってシックな雰囲気が出てきた。
僕は内心、洋服のコーディネイトって楽しいな。色を3点合わせるだけでも全体の雰囲気
が変わっている。僕も今まで、結構男物の洋服を買ってたほうかもしれないけど、ここま
での楽しさはなかったよね。そうするとこれに靴やストッキング、ソックスなどを合わせ
ると楽しさが倍増するんだな。女物の楽しさってここにあるんだな。だから女性の殆どは
ファッションに興味があるんだ。

僕;「本当にインナーと合わせると楽しさ倍増ですね。」
店員さん;「そうですか。喜んでいただけてよかったです。どの組み合わせがお気に入り
ましたか?」
僕;「はい、黒のスカートと青―白ノースリーブの組み合わせはシックな感じでよかった
です。今が冬ならこれにしたかもしれませんが、今、春なのでやっぱり、最初の予定通り
白のスカートにします。」
店員さん;「ありがとうございます。では白の9号で良いのですね。」
僕;「はい、この白の9号でお願いします。
やっぱり白がいいですよ。店員さんが白のスカートを履いていなかったらわからないけど
。店員さんのイメージって強い気がします。」
店員さん;「恐れ入ります。他のお客さんでも『そのスカートよいですね』って言われて
買われる方もいますよ。」
僕;「そうでしょうね。本当に良く似合っていますから。」
店員さん;「ありがとうございます。所でご一緒にノースリーブとインナーのほうはよろ
しいですか?」
僕;「はい、実はこのノースリーブとインナーも気に入っていたので、一緒に求めようか
と思っています。」
店員さん;「ありがとうございます。では、こちらも9号でよろしいですか?」
僕;「すみません。僕、トップスは11号くらいなんです。9号では多分小さいと思うん
です。」
店員さん;「あっ、そうなんですか。でもよろしいですよ。11号もそろっていますので
。それではインナーも11号でよろしいですね。」
僕;「はい。」
店員さん;「インナーの色は何色にいたしましょうか」
僕;「はい、それでは茶色にしたいと思います。」
店員さん;「はい、それでは茶色の11号サイズでよろしいですね。」
僕;「はい、全部でいくらくらいになりますか?」
店員さん;「はい、スカートが11,000円、ノースリーブが9,400円、インナーが1,500円と
なり、合計で21,900円となります。全部消費税込みのお値段となります。」
僕;「はい、それではカード一括でよろしいですか?」
店員さん;「はい、それではカード一括支払いということで」

チンチンとレジの音がする。
ついに念願のスカートが買えた。それも以前から欲しかった今流行のふわゆれスカートを
。そしてスカートと一緒にあわせたトップスのノー・スリーブも。又それと一緒にインナ
ーも全部一緒に。スカートとノー・スリーブは一緒に使うことになると思うけど、インナ
ーはTシャツ感覚で色々使えそうだ。

僕;「店員さんと同じになってしまったね。店員さんのイメージって大きいですね。」
店員さん;「ありがとうございます。このノースリーブと白のスカートの組み合わせは、
雑誌にも紹介されて人気ありますよ。」
僕;「やっぱりそうですね。雑誌に紹介されるくらいですから、センス抜群と思いました
。皆も同じように良いと思っているんでしょうね。」
店員さん;「そうみたいですね。でも、黒もお求めになる方もかなりいますよ。先日も一
人お見えでした。」
僕;「そうでしたか。やっぱり黒も捨てがたいですから。本当にお金があったら両方買い
たい気持ちですよ。女性が洋服を沢山買ってしまう気持ちって本当にわかりますよね。」
店員さん;「そうですか(笑い)。でもその分お金もかかるんですよ。(笑い)」
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                ・
店員さん;「はい、それではカードをお返しいたします。本日はまことにありがとうござ
いました。」

店員さんはそういって商品を3点、綺麗にたたんでショップ専用の紙袋に入れてくれた。
紙袋には「〜〜〜」と英語なのかフランス語なのかわからない文字が並んでいる。多分、
ショップの名前なんだろうけど、なんて書いてあるのかな?

僕;「すみません。これはショップの名前と思いますが、何とかいてあるんですか?」
店員さん;「はい、これはペイトン・プラシスって読みます。」
僕;「あっ、そうなんですか?難しいですね。婦人用の専門店って来るときに、エスカレ
ーターの下にあるガイドでいくつかのお店見たんですが、殆ど読めないんです。」
店員さん;「そうですね。私も最初は読めなかったですよ。多分、フランス語じゃないか
と思うんですが、慣れてくると私もだんだん読めるようになりました。」
僕;「ペイトン・プラシスですね。じゃあ、次の機会によらせてもらおうと思います。」
店員さん;「ありがとうございます。それとお客様は弊社の会員カードをお持ちでしょう
か?」
僕;「いえ、持っていませんが・・・」
店員さん;「それではお作りいたしますか?」
僕;「はい、あった方が得のようですね。」
店員さん;「は、3,000円で1ポイントつき20ポイントたまると5,000円の割引になります
ので、是非ご利用ください。今回は21,900円なので7ポイントつきます。」
といいながらポイント・カードを作ってくれた。

店員さん;「それと、来月弊社の夏の新作がでるサマー・フェアーを15日から開催いたし
ます。この間にお買い物をされますと、ポイントが倍につきますのでよろしければ是非、
ご来場をお待ちしております。」
僕:「えっ、もう夏物ですか。来月はまだ春の真っ只中ですが、早いですね〜」
店員さん;「はい、ご参考までにどうぞ。今人気のレース・スカートやワン・ピースなど
も沢山ご用意させていただきます。」
僕;「はい、それでは来月、是非よらせてもらいます。でも、本当にお金がいくらあって
も足らないですね。」
店員さん;「好きな趣味にお金をかける方は多いですから。」

といいながら僕はレジ台の上においてある商品の入った紙袋に手をかけようとした。
するとそれよりも早く店員さんは紙袋を取ってしまった。
 「えっ、」と思った瞬間。

店員さん;「それでは、そこまでお見送りさせていただきます。お帰りはエスカレーター
ですか?それともエレベーターですか?」
僕;「はい、8階のレストランで食事をして帰ろうと思っているので、エレベーターに乗
ろうと思っています。」
店員さん;「それでは、エレベーターまでお見送りさせていただきます。」

そういって店員さんは商品の紙袋をもって、エレベーターの入り口までエスカレーターま
で誘導してくれた。そしてエレベーターが下りてきた。

店員さん;「本日はどうもありがとうございました。又のご来店お待ち申しております。」
僕;「こちらこそ楽しいショッピングができてよかったです。」

エレベーターには僕一人だった。エレベーターに乗って振り返ると店員さんと正面向かっ
て顔をあわせた。店員さんは優しく微笑んでくれた。

最初は凄く緊張したけど、最後は凄くリラックスできた。本当に楽しいショッピングだっ
た。

皆さんいかがでしたか。
彼も最初は非常に緊張していましたが、店に入ってから店員さんの優しい誘導に乗って本
当に楽しいショッピングができたようです。
 次はサマー・フェアー、又はパンツ専門店でお気に入りのパンツのショッピングでしょ
うか。
それでは又の機会にお会いいたしましょう。

4P
Fin
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