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1.女装の今

女装の世界は未だ一般社会において認知されているとは言い難く、残念ながらいろいろな偏見がまだまだございます。それは「男はこうあるべき」との固定観念に基づいて、異性装が「変なこと」と見られる事に根本の原因がありますが、教育、特に初等教育の段階で多くの児童にそのような見方が刷り込まれてしまうのが問題ではないか、と思われます。

一方、女装者自身が身を正してかからない限り社会に受け入れて貰えない、ということも考えなければなりません。と言いますのは、女装を利用して性的欲望のはけ口を作る如き犯罪が発生する、という見逃せない事実があるからです。悪事の為に女装をするというの
はほんの一部の人だけで、水面からでている氷山の一角のようなもの、水面下には女装を純粋に楽しみたいと願う多くの方がいらっしゃいます。犯罪を犯すのは言語道断であり全く次元の違う議論ですが、自ら襟を正すという意識は必要な事でありましょう。

現に女装の楽しさを経験されている方ばかりでなく、女装に対して興味を持ちつつも、社会の中で「自分は変なのではないのか?」と苦悩している方も沢山いらっしゃいます。でも私は、女装に聊かも恥ずべき所はないという事を声を大にして訴えます。近い将来、女装が新しい文化として花開くことは確かな事だと確信します。その扉を開く鍵を持っている勇気ある人間が世界にいないことが問題なのです。私は、その扉を開くためにこの世に生を受けたと思っています。

今しばらくは心細い立場にある女装社会ですが、未来において光り輝く文化としての地位を与えられることを信じて進みます。その時に向けて、今を十分に楽しみつつ美しさを磨くことこそが大切なのだと思います。